目的地は旅




「人生は旅であり、目的地ではない」
この類いの言葉を一度は耳にしたことがあるだろう。この言葉自体が的確かどうかは別として、フライフィッシングが目的地ではなく、旅そのものであることは間違いない。少なくとも私はそう思っている。



海水浴をしに世界中を歩き回りたいと思うものの…真冬の今、旅に集中することは試練である。Instagramを開きスクロール、ダブルタップ、スクロール、ダブルタップを繰り返していると、キッチンから聞こえるコーヒーケトルの音で現実に引き戻された。うわっ!仕事に遅れる…。インターネットの普及で、知らない人のエキゾチックな釣りを見ることは、今や私たちの生活の一部となった。
…なんで、みんなそんなにかっこいいの???

「人生は旅であり、目的地ではない」。

これを読んでいるあなたは、SNSで見る夢のような目的地は簡単に達成できないと知っているはずです。時間をかけて計画し、調査し、何年も貯金し、あるいは幸運に恵まれることも必要かもしれない。でも、ベリーズの女の子が1日でグランドスラムを達成したとか、メキシコの男性がパーミットを追いかけているとか、そういう話題に私は一喜一憂してしまったりします。





冬の寒冷地に繰り出す釣り人は、楽観的な人が多い。熱心なガイドも、究極のトラウト狂も、大胆な週末アングラーも、皆共通しているのは、経験豊富で臨機応変、そしてほんの少し無鉄砲、ということである。タイイングデスクで一日終えるか、たった一度の釣果に望みを託し凍えるような道を進むか。選択肢は二つに一つ。私はすぐに立ち上がり、数日分のビール、食事、寝袋を荷台に積み込んだ。天気予報は確実ではないけれど、当たる可能性は十分にある。行く価値がある。確信できる。



本来、冬はすべてがスローダウンする。見慣れた川も、まったく新しい表情を見せる。草は鮮やかな緑からくすんだ茶色に変わり、川岸には雪が積もっている。いつもは足早に通り過ぎていた川は、まるで私たちを捕えるかのようにゆっくりと流れ、暖かく柔らかかった空気は、今は鋭く頬を刺す。一時間以上アタリすらないこともあるけれど、目の前にあるものに集中する。完璧なデッドドリフト、スローキャスト、静かなメンディング。





氷点下の寝袋でコーヒーカップに口をつけ、一口一口を味わう。フロントガラスの霜が溶け始めたら、ウェーダーを身に着ける。トラウト・オ・ワゴン(私の愛車)に喝を入れ、埃だらけの…いや、雪だらけの道を再び走り出すのだ。私たちがしがみつく希望は、時には引き寄せられるように報われ、そして時には後ろから蹴飛ばされる。しかし釣れるか釣れないかに関わらず、その希望は間違いなく価値あるものです。”求めていたのはトラウトではなく、この旅そのものだった”と、やがて気づくのですから。



この冬は暖かくドライに過ごす

WOMEN'S SONIC-PRO Waderは4層構造のウェーダーで、どんなコンディションでも暖かくいられるように設計されています。胸元にはフリース素材のハンドウォーマーポケットもついています。また、確かな速乾性ですぐに乾くため、濡れたウェーダーのまま寒風の中を歩かなくて済むのも大きなポイント。



冬の釣りはそんなに甘くないって???

まあ良いでしょう。寒さに負けず、さあ出かけましょう。